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鬼公子 炎魔(全4巻)

★★★☆☆

「エルフェンリート」で一見萌えアニメの体裁を装いながら、救いのない暴力の連鎖と魂の救済を描くという離れ業をやってのけた神戸守監督。次回作は何かな~っと期待していたら、永井豪原作のアニメ「ドロロンえん魔くん」のその後を描いたOVA作品でした。

登場人物の配置は「ドロロン~」とほぼ同じ。設定を変更したリメイクではなく、前作と地続きの時間軸です。カパエルのみ人間界に残り、炎魔・シャポジイ・雪鬼姫は久々に帰ってきた…という設定。みんなアダルトなルックスになっておりますが、性格設定も「ドロロン~」を踏襲しつつドライな方向に振られております。「人間を守る」のではなく、「人間界に逃げた魔物を狩る」のが目的…とか。ただ、この辺のキャラクターの背景説明的な描写はほとんどないので、『昔のテレビシリーズを知っている人』でないと無愛想な語り口かもしれません。観終わった後味も微妙。これはネライなのかなぁ…。
さすがにOVAだけあって、作画のクォリティーは高いです。雪鬼姫のサービスショットもアリ。ただ、ストーリーの終盤で主な舞台となる、洋館の迷路のような廊下の3D・CGがいささかチープでしたけど。
1話完結っぽい体裁ですが、実は最終巻で意味を持つ伏線が第1巻に張ってあったりする構造なので、できれば全話イッキに観た方が良いかもしれません。多分、作品から受ける印象が変わります。

キャラクターの頭身が上がったことも作用しているのでしょうが、炎魔(=火)と雪鬼姫(=氷)の“永遠に結ばれることができない関係”にチラッと触れてます。私としては、むしろここに焦点を当てたほうが面白いものになったかなぁと。切なさとかもどかしさとかを何気ないしぐさで描写するのが得意な監督なのに、惜しい。上手くやれば、かなりハードボイルドなドラマになったかも。…でもこの「上手くやる」ってのが、難しいのですよね。ヘタ打つと韓流ドラマになっちゃうし。

好きな素材を好きな監督さんがアニメ化してくれたものだから、期待値が高すぎたのかもしれません。でも、何かもの足りない感じが残ってしまいました。う~ん、残念!

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